ピアノ演奏のフォーム・脱力について

脱力と支え

理想の型

ピアノは身体の体重をそのまま指に伝えて弾くことが理想です。肩や肘などに力が入ってしまうと体重が素直に伝わらず滑らかさに欠けたぎこちない音になってしまいます。この力を入れないこと、体重をそのまま指に伝える技術こそが脱力です。言葉にするのは簡単ですが習得するのはかな大変です。なぜなら脱力とは言っても指の筋力はしっかりと鍛え指の支えも必要になるからです。

体重を支えしっかりコントロールされた音を出す指の支えは第一関節で行われます。第一関節は握力ではなく「つまむ力」つまり「ピンチ力」の領域です。

箸を持つとき、洗濯物を干す時、何かを破る時、子供が怒ってつねる時…

ありとあらゆる場面で人間の指は親指・人差し指・中指ばかりを使うので薬指と小指はほとんど使われません。ピアノは5指を容赦なく使うので特に弱い薬指と小指を鍛える必要があります。

ピアノを弾く時に昔からよく「卵型」で弾くようにと言われます。


当然ながら鍵盤に触れる指は鋭角ではあまり力が入らない為、しっかり音が出来ません。直角に近い80°くらいが一番力が入ります。その為、爪が伸びていると指ではなく爪の方がより鍵盤に当たってしまうので爪を切る必要が出てきます。