
上達が早い子の特徴
上達が早い子供には共通点があります。
1.鍵盤ではなく楽譜を見る
大人に比べ子供は耳で聴き取り記憶する能力が高く、最初は楽譜を読むことが困難な為、音を覚えて鍵盤だけを見て弾いてしまうことが多いです。
練習時に楽譜を読むことを嫌がるからと次の音を教えてしまうとますます読めなくなってしまいます。楽譜が読めないままテキストがどんどん進み難しくなると、後々新曲に取り組む際に大変な苦労をすることになります。最初は面倒であっても自分で楽譜を読める力を付けることが大切です。同時に楽譜に記載の指番号を守ることも重要です。
なんとなく練習をしていると上手く弾けていなかったり同じ箇所でつっかえていることがありますが、指番号が間違っていたというケースが多いです。楽譜に記載の指番号は全てのピアニストのベストではないかもしれませんが、作曲者や校訂者が弾きやすさを追求した結果の指番号を記載しています。音符を読むと同時に指番号を守る癖を付けましょう。
2.指の訓練を怠らない
普段の生活で薬指と小指はほとんど使いません。想像してみてください。
箸やスプーンを持つ時、洗濯物を干す時、ペンで字を書く時、子供が喧嘩してつねる時ですら薬指と小指はほとんど使いませんね!野球の球投げにしてもそうです。
指の訓練はハノンやツェルニーが有名ですが、上達の早い子はこういった訓練をしっかりと行っています。徹底的に薬指や小指を鍛えることで整えられた音価(音の長さ)で弾くことが出来ます。指の訓練は人によっては楽しくないかもしれませんが♩=200でハノンを弾けるようにする等、筋トレをする感覚で自分なりの楽しみ方を模索しましょう。
教則本では定石も覚えることにも繋がります。音階上りの1231234や下りの54321321、アルペッジョの123123531531の他、ドミソ→ドファラへの移行は124→135といったパターン等です。これにより初見も早くなります。
3.スモールステップをこなす
ピアノはほとんどの方が「あの曲を弾いてみたい」という動機で始められることでしょう。
ですが、実力を超越した難しい曲に取り組んでも時間ばからかかってしまい上手くは弾けません。そして弾いているうちに飽きてしまうことも少なくありません。
少し頑張ればすぐ弾ける曲に取り組み、高い完成度で曲数をこなしていくことが上達の近道です。このようなスモールステップを繰り返すことで初見力、楽譜を読み解く力、構成や調性の変化等、様々な能力が鍛えられます。
とはいえ、やはり自分の好きな曲は弾いてみたいもの!
世の中には色々な難易度の名曲が多数あります。同じ曲でも易しくアレンジされているものもあります。そういった中から少し頑張れば弾ける曲を探し、実力がついてきたら難曲に挑むことをお勧めします。
